長さの基準
長さの基準は「m」
長さの基本的単位は「1m」です。これは 1983 年に決められた 「1/299792458 秒の間に光が真 空中を伝わる行程の長さ」を言います。
http://sankyo-plus.co.jp/business/film/knowledge/entry-47.html

長さの単位って、mやcm、mmなら使うからわかるけど、mmよりも小さい単位はよく知らないなあ。

ここでは、長さについて学んでいきたいと思います。
マイクロサイズ・ナノサイズの世界
ナノとは、ラテン語で「小人」を意味します。
私たちが目で見ることができる限界は、0.1〜0.5mm程度ですから、それ以上小さなものを見るためには顕微鏡や電子顕微鏡が必要になります。

例えばクラウンを作る場合、隣の歯との隙間を調整するのにとても気を使います。
隙間があき過ぎていれば食べ物が詰まってしまい、やがてまた虫歯になってしまう原因を作ります。逆に隙間がなければ、口の中にクラウンが入らなくなったり、クラウンが浮き上がって高さが合わなくなったりしてしまいます。

このように、
歯科技工士が技工物を作る時には、mm以下の細かな長さの単位についても、よく知っておく必要があります。
μm(マイクロメートル)

まずは、mmよりも小さい単位についてみていきましょう!
単位「μm(マイクロメートル)」はどれくらいの長さでしょうか?

髪の毛1本の太さが、約100μmといわれています。
1mmの長さと比較してみてみましょう。

nm(ナノメートル)
単位「nm(ナノメートル)」は、どれくらいの長さでしょうか?

マイクロメートルよりも小さい単位がnmだよ。
もはや目には見えないくらい小さいよ。
1μmの長さと比較してみてみましょう。

単位換算に便利なスライド図

mmよりも小さい単位についてわかったよ!
でも、頭が混乱してきちゃった・・。
例えば、1mをμmにしたり、単位を変えたいとき、どうすればいいのかな・・・

そんな時に便利なのが「9桁スライド図」だよ。
9桁スライド図(一部改変)

【参考】https://yuzupa.com/tanni-heenkan/#i

単位変換に慣れないうちは、わかりやすいツールだよ。
この図は、nmまで含む12桁まであるよ。
どうやって使うのか、説明していくね。
スライド図の使い方
実際に使ってみよう
例1) 1mmは、何μmか知りたいとき
①「mm」の単位のところに「1」を入れます

②「μm」までの空いたマスに「0」を入れます

③1mm=1000μm
例2)100nmは、何μmか知りたいとき
①「nm」の単位のところに「100」を入れます。

②「μm」の1ケタのマスに「0」を入れます。

③100nm=0.1μm
例3)1mは、何nmか知りたいとき
①「m」の単位のところに「1」を入れます

②「nm」までの空いたマスに「0」を入れます

③1m=1000000000nm 1m=109nm
*0が多いので、10の○乗のような形(乗数)で表します。
知りたい数値を単位が合うようにマスに書き込んで、次に変換したい単位までの空いたマスに0を書いていく方法で、簡単に単位変換ができます。
スライド図を使わない裏技
それでも難しい人向けに、便利な単位換算ツールというものもあります。
上の四角部分に数字を入れ、単位を選択すると自動で答えが出ます。
【便利なツール】単位換算
まずは自分で単位変換ができるように繰り返し練習し、答え合わせのために使ってね。
コロイドの大きさ
寒天印象材の項目で「コロイド」を勉強しました。
一般的なコロイド粒子の大きさは、直径が10-7〜10-9m程度といわれています。
いったいどれくらいの大きさなのでしょうか?

さっきの図を使って、1mを基準としたときの、乗数を使った表し方をみてみよう。

1m=10-2cm=10-3mm=10-6μm=10-9nm
つまり、一般的なコロイド粒子の大きさは、単位をnmにすると、1〜100nmということだね。

単位が苦手な人が、このページを読んで、ちょっとでもわかってもらえたら嬉しいな。
これからも頑張っていこうね。
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